31 患者は 20 時 30 分頃来院した。助言に従い止血を試みたが、効果がみられなかっ
たという。
生活歴 : 特記すべきことはない。
家族歴 : 父親が高血圧性脳出血のため 76 歳で死亡。
現 症 : 意識は清明。脈拍 88/分、整。血圧 166/80 mmHg。左鼻孔からの出血
を認め、しばしば口腔内に溜まった血液を吐き出している。他の身体所見に異常を
認めない。
救急外来担当医が耳鼻咽喉科医師に対応を要請している間に、座って待機してい
た患者が床にうずくまった。呼びかけに対する反応は明確でなく、顔面は蒼白で冷
汗を認める。脈拍 56/分、整。血圧 104/72 mmHg。呼吸数 16/分。胸部聴診で呼
吸音に異常を認めない。
対応として適切なのはどれか。
(A)気管挿管を行う。
(B) 緊急輸血を行う。
(C) 側臥位で安静とする。
(D)アドレナリンを静注する。
(E) カルシウム拮抗薬を舌下投与する。