読解問題 II 次の文を読んで、適当な答えをそれぞれ一つ選びなさい。 東京だけでなく、いくつかの都市では、ある (__71__) 地域の中を走るバスは、どこでのってもどこで降りても運賃が同じである。 (__72__) こういう方法をふつう「均一運賃制」というそうだが、この方法の場合は、ほとんど困ることはない。停留所の案内に均一××円などと書いてあるから、乗る前にその金額の小銭を準備して (__73__) いいのである。千円 (74) さつしかない場合でも、「均一運賃制」のバスは、千円さつを入れるとおつりが出てくる料金箱を持っていることが多いから (75) 心配する必要はない。なお、「均一運賃制」の場合は、ほとんどの場合、乗る時に運賃を払う「先払い制」である。
困るのは運賃が均一ではなく、長い距離を乗ると、運賃も高くなるという場合である。運賃の金額が一つではないから、これは「複数運賃制」と言ってもいいかもしれない。この場合は、「先払い制」とバスを降りる時に払う「後払い制」の両方がある。停留所に切符を売る人がいて、自分が行きたい場所までの切符をそこで買ってから、バスに乗るという場合や、停留所に運賃表が書いてある場合は、電車の乗り方と似ていて特に不便ということはないのだが、そうでない場合はとても不便である。
まず、「後払い制」の場合は、乗る時に番号が印刷されている整理券というものをとる。バスの運転席のななめ上あたりについている運賃表の中にそれと同じ番号を探す。その番号の下を見ると、運賃の金額が表示されているから、乗客は、降りる時に整理券と一緒に運賃の金額を料金箱の中に入れる。
次は、「複数運賃制」の場合の「先払い制」である。乗客はバスに乗るとすぐに自分の降りる停留所がどこか運転手に言って、料金箱にそこまでの運賃を入れなければならない。運賃が均一でないから、降りるところを運転手にはっきり言うことが大事である。路線バスは、公共の交通機関である。公共の交通機関にとって一番大事なことは、誰でも簡単に利用できるということだ。
【題組】72 (__72__) こういう方法をふつう「均一運賃制」というそうだが、この方法の場合は、ほとんど
困ることはない。下線の「こういう方法」に関して、一番適当なものを一つ選びなさい。
(A)「複数運賃制」で「後払い制」の場合
(B)「複数運賃制」で「先払い制」の場合
(C)「均一運賃制」で「後払い制」の場合
(D)「均一運賃制」で「先払い制」の場合